フィリピンで入院? フィリピンの病院の賢い利用方法: フィリピンで入院?病院を選ぶコツ-私立病院について、その1

2009年8月2日日曜日

フィリピンで入院?病院を選ぶコツ-私立病院について、その1

こんにちは

さて今回はフィリピンの私立病院について
もう少し詳しくお伝えしたいと思います。

フィリピンの私立病院は医者、検査機関、
そして薬局をもちながらも、
それぞれが独立して営業する体制をとっています。

ですから個人で開業している専門をもった医師が
主治医として患者さんを受け持ち、病院や検査機関を
使って治療を施しますが、
それぞれ別に営業されているものなので
別々に使用料を支払わなければなりません。

医者は自分の腕と学歴、経験から知名度を上げ
患者さんから戴く診察料によって生計を立てています。
ですから有名な医者ほど診察料が高く、特に
外科医などの手術をともなう治療では、
医者はその手術の難易度から自由に自分の医術料を
決めることができます。

それが英語でドクターズフィー(Doctor's fee)といい
手術をする前に患者はかならず外科医に相談し
外科医と手術代の交渉をしてから手術を始めます。

日本人は良く外科医に言われた金額が
病院に入院してかかるすべての金額と誤解し
だまされたとぼやくのですが、それはフィリピンの
常識を知らない日本人の方にも落ち度があるわけです。

フィリピンの医者は直接、病院の営業とは
一切関わっていません。

ですから病院側が入院費をどのくらい取るか
薬がどのぐらいかかるかなどは実際に自分が
入院したことのある医者以外は良く知りません。

ですから医者に入院費はどのくらいかかりますか
と聞いても病院によって違うわけで
はっきりと答えられないわけです。

医者の診察料や手術の医術料はその医者の
知名度から相場が決まっているのですが、
医者は自由に患者と交渉することができるので
お金持ちと思われる患者には、日本人も含めて
少し高めの医術料をふっかけてきます。
逆に知り合いから紹介された患者や、
患者に恩がある場合には
医術料をただにしたりすることもあります。
いずれも交渉しだいなわけです。

患者は当然その医術料が高いなと思った場合
自由に他の外科医を選ぶことができます。

これが日本と違うところで、
患者は医者を自由に選ぶ権利があるわけです。

ですから日本人であるあなたは
医者に言われた金額を鵜呑みにせず
ほかの医者にも相談してみて交渉をしてから
手術などに合意するようお願いいたします。

フィリピンの私立病院は患者に有名な医者たちと
最新の設備、そして快適な病室を提供して営利を得る
商売です。

ですからお金を良く払う金持ちの患者には
とことん快適な環境と融通の利くサービスを提供しますが
お金を出さない患者にはまったくと言っていいほど
サービスをしてくれないか、無視されます。
その患者さんの区別が部屋のランクから決まるのです。

最上階のスイートルームにいる患者さんには
医者であっても薬をあげる看護婦であっても
患者さんの許可なしに病室に入ることはできません。
ですから夜中に患者が寝たいから誰も入れるなと言えば
医者も朝までまって病室への入室を待つわけです。

それが普通の病室の患者さんであれば医者や看護婦の
したいがまま、夜中であっても患者さんをたたき起こして
検査をしたり、用が済むまで患者さんを寝させません。

看護陣は病院に雇われた医者の召使なので
医療チームとして患者を診ることはなく
ただ医者に言われたことをすべてこなさないと
給料が貰えなくなるので働くだけの召使で
患者を労わる融通などはまったくありません。

ただ私から言わせると
これはフィリピンの看護婦が悪いというのではなく
病院のシステムが営業中心の患者を搾取してでも
病院の採算を立てるのが第一的方針のせいだと
思われます。
現にカナダやアメリカではフィリピン人の看護婦で
優秀賞を貰っている方がたくさんいます。

まあその辺の意見はさておき、
私立病院の看護婦は患者さんの容態などを診る
技術を持っていても、医者の許可なしで医療行為を
することができません。
しかも主治医である医師は独立した開業医であり
病院から給料をもらっている看護婦は医者の連絡先でさえ
知らないことがほとんどです。

看護婦は患者に何かあったとき、病院に所属している
研修中の勤務医に連絡するのが仕事で、患者の容態の
チェックは勤務医の仕事です。そして勤務医が看護婦に
応急処置の指図をし、主治医に連絡するわけです。

このようにフィリピンでは主治医が患者のすべての責任を
もち、勤務医や看護婦は自分の判断でミスをおこさないよう
余計なことは何もしません。
逆にいえば主治医の許可なしでは患者さんが嫌がっても
夜中血圧の測定や薬の投与など融通を利かしてやめることは
できないのです。

ですから治療方法への苦情や文句は直接主治医に
話してください。主治医に文句を言わないと何も解決しない
仕組みになっているのです。


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